高橋ヨシキ『高橋ヨシキのシネマストリップ』を読んだ

商品一覧:高橋ヨシキのシネマストリップ


奥さんが買ってきて借りて読んだ(スモール出版の本ばっかり読んでる)。

取り上げている映画がいわゆる秘宝系というか、ジャンルムービーのものばかりになっているけど、「極端な世界設定や大胆な誇張を盛り込むことで、現実世界で誰もが気づいていながら見て見ぬふりをしている『本当のこと』を描いている映画」を紹介するというセレクトのロジックが明快でよかった。各紹介で恒例になっている「この映画を一言で言うと…」という要約の身も蓋もなさも素晴らしい。全体を通して高橋ヨシキさんの真っ当さが際立つ一冊だった。


ブングジャム+古川耕『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』を読んだ

商品一覧:この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議


(スモール出版のDIALOGUE BOOKシリーズの他例にもれず)あっという間に読み終わったけど、「文房具のこの10年」は確かに語るに足るテーマで面白かった。この10年と言いつつ現在あるような(機能やデザインが追求され、日常の消耗品としてではなく「主役」の商品として重宝されるようになった)文房具のすがたが現れはじめたは2002年のコクヨ「カドケシ」発売からとこの本では定義されており、そしてカドケシは2002年から始まったコクヨデザインアワードの受賞作でもあり(2002年はほぼ日手帖が発売された年でもある)、つまりゼロ年代以降のデザインブームを下支えしてきたのが文房具だったということになるんだろうな。



haruno『filia』


soundcloudで知ってフォローしてたharunoさんのアルバム『filia』が出てたのでbandcampで買った。ボーカロイドの楽曲っていまだに乗っかっていけないなーと思わされるところがあるけど、harunoさんの曲は居心地がいい。この暗い作品世界をもって居心地いいとかいうのもどうかという気もするけど。アルバムで一番好きなのは「私怨」かな(このタイトルもすごい)。アルバムとしての収まりも好み(1曲目『in between』の「アルバムの1曲目感」とか最高)。

ちなみにこのへんのリミックス/カバーから知った。UTAUってのも知らなかったんだけどヴォイスサンプルからボーカロイド的なボーカル合成ができるフリーソフトで、これが「韓国人による日本語楽曲カバー」の文脈で使われてるってことなのかな?



『ユリイカ 2017年2月号 特集=ソーシャルゲームの現在 ―『Pokémon GO』のその先』を読んだ

青土社 ||ユリイカ:ユリイカ2017年2月号 特集=ソーシャルゲームの現在


読んでなかったので読んだ。単なるゲームの話題に終始しないテーマとしてゲームを語ってくれ、という言外の注文としての「ソーシャルゲーム」特集で、結果的に各論者が一般的な「ソーシャルゲーム」についての背景とこの論考における「ソーシャルゲーム」を定義することにかなり紙幅を使っておりこれでいいのかと思ったけど、たしかに他では読めないようなゲームの話になってておもしろいという部分もあり複雑な気持ちになった。

ビデオゲームの持つ「自己言及的リアリティ(ビデオゲームにおいては、現実の物事が現実とはまったく別のかたちで表象されながら、それが「ゲームの現実」として流通する)」の側面をを通じて、ゲームプレイそのものが現実への抗いになりうる可能性を論じた吉田寛さんの「〈抗い〉としてのゲームプレイ ゲーム的リアリズム2・0のために」が面白かった。これ読んで「行為のシミュレーションとしてのビデオゲーム」読んだときに知った「ゲーム化する世界」を忘れてたのを思い出したので今度はこれを読もう。


マーティン・マクドナー『スリー・ビルボード』を観た

映画『スリー・ビルボード』大ヒット上映中!


スイートなおとぎ話『シェイプ・オブ・ウォーター』と好対照の胸を焼く強い酒みたいな映画だった。映画らしい決着があるわけでもなく、感情移入もしにくい作品だけど、取り返しのつかない過去への後悔と無力な現状への憤りを背負う登場人物たちがその愚かさにおいて身を寄せ合うというラストは、解決不能な問題をにらみ合う現実の自分らにもつながるぎりぎりの境地なんだろう。


Pebble2が壊れた

懐かしい感じの壊れ方した

kotaro tanakaさん(@doppac)がシェアした投稿 -

2016年の11月に届いて以来入浴と充電の時以外ではつねにつけて使っていたPebble2。強くこすられるような状況(隣り合ったベッドの隙間に落ちたスマホを取るためにマットレスの隙間をこじ開けるように手を突っ込んだりした)の中劣化が進んでいたボタンのラバー部分がちぎれてボタンが取れてしまった。あーあと思いつつ爪の先で中のスイッチを押したりしながら使ってたんだけど、うっかりそのままいつもの生活防水気分で食器洗いなどをしていたら水が入り込んだようで電源が入らなくなってしまった。あーああーあ…。

時間を知ろうとしてとっさに手首を見る癖もついてしまったし、それよりAndroidのスマートロック(指定したBluetoothデバイスの接続状況によりスマートフォンのロックを自動解除する)機能が使えないことによる煩雑さがつらいのでとりあえず旧Pebbleを掘り出してきて装着している。いちおうまだ使えるなあ。

今次になにか買うとすればFitbit Iconicとかだろうけどでかいしスポーティすぎ(ダサいともいう)てやな感じ。Pebble Timeライクな新機種の噂もあるし様子見。一方でPebble2の在庫がまだ1万円程度で手に入るようなのでこれでいいのではという気もしている。


コントローラがしゃべるやつ

PS4で『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS』の体験版が配信されていたのでためしにプレイしてみた。ANUBISはPS2のオリジナルをプレイしているのであーこういう感じだったな(今見るとちょっと見劣りするな)と思ったんだけど、ひとつはっとしたのはPS4版はジェフティ(プレイヤーの操縦するオービタルフレームのAI)の音声がPS4のコントローラ側スピーカから出る仕様だったこと。

標準コントローラにスピーカーがついていてゲームのフィーチャーとして使われたのってWiiリモコンが最初かな? 最初にWiiスポーツをプレイしたときにコントローラがプレイヤーに向けた音声情報を流すのに結構衝撃を受けた覚えがある。制約上(Bluetoohのストリームになることとかスピーカーが物理的に小さいこととか)妙に歪んだ音声が鳴ることによる違和感も大きいんだけど、コントローラという自分の身体化されるデバイスが、「乗っ取られる」ような感覚があるんじゃないかと思っている。

その意味でいうとPS4版ANUBISは、プレイヤープレイヤー(ディンゴ)が搭乗しているロボットに接続され身体化しているという設定において、自分の一部であるデバイス(コントローラー)が自分と別の意志を持つAIとしてしゃべっているというハイブリッド感が演出されていることになるなと思った。これPSVRでプレイしているときも鳴るのかな。