tampen.jp『アニメーションの<いま>を知る――「キャラクター」という宇宙』を観た

tampen.jp主催の「キャラクター」をテーマにした上映会が東京・渋谷で開催 | tampen.jp


上映作品が面白そうだったので(あと上映会場に馴染みがあるので)観に行ってみた。

最初にtampen.jp主宰の田中さん(だったかな)からこの上映会の趣旨についての解説があったんだけど、その話が「村上隆以降ポップアートとしてのキャラクター表現が一般化した結果、アニメーションの世界でもそうした表現が用いられるようになった」のだというところから始まったのがなかなかおもしろいなと思ったんだけど、もともと村上隆がアートの文脈に持ち込んだ日本のオタク的表現の多くはアニメーションからの引用なので、アニメの表現が美術を介してアニメに再導入されているというか、オーバーダビングみたいなことになってるんだよなと思った。少なからぬ作品に幽霊感というか、不穏なものを感じたけどオーバーダブ感と関係しているのかもしれない。

よかった作品を一つあげるなら前田結歌『正太郎』だったかな。グラフィックツールによるエフェクトがツールのインターフェイスも含めてあからさまに作品に取り入れられているのが新鮮で、アフタートークではポストインターネット的と言及されていたけど、アニメーションとしてはオイルペインティングのような効果にも見えるなーと思った。