デイヴ・マッカリー『ブリグズビー・ベア』を観た
観てきた。こういう映画かー! これは泣くしかない。フィクションの世界がフィクションの力そのものによって救いがおとずれるタイプの作品(映画の中で映画を撮る映画)のなかでもかなり恣意的なシナリオなので、下手をするとすごいしらける作品になる可能性もあったはずだけど、すべての瞬間が愛おしい奇跡のような映画になってた。
80年代ポップカルチャーオマージュの作品でありながら、オタク的な固有名への言及や目配せが(僕が目につくところでは)ほとんどないという潔さのなか、呪縛の象徴である主人公の誘拐犯役にマーク・ハミルを起用して映画史とポップカルチャー史に接続するという鮮やかさにもしびれた。