ダン・アリエリー『ずる―嘘とごまかしの行動経済学』を読んだ

ずる―嘘とごまかしの行動経済学
ダン アリエリー
早川書房
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『「学力」の経済学』に「大学の授業が期末に近づくと学生の祖母の訃報が有意に増える現象」のエビデンスとして紹介されていたので興味を持って読んだ。ちょっとした嘘やごまかし、自分に(場合によっては他人に)利する不正のような「ずる」がどのような条件や心理的な力学によっておきるのかを実験によって明らかにした本ですごい面白かった。

人間はそれが不正であることを認識していながら、「そうしないことが不自然な」状況、いわば不正をアフォードされた環境では、合理的な判断というよりも心理的な補償として不正やごまかしを行う。そのシチュエーションの機微をとらえて設計された実験(手の込んだいたずらのようでもある)とそこに現れる「ずる」の真相にはちょっと赤面する感じがある。とくに「自らを創造性があると判断する人のほうがずるをしやすい」「経理担当よりデザイナーやコピーライターのほうがずるをしやすい」あたりとか…