『SOBO 4th EXHIBITION Vacant Room』を観た

 作家らの作品は、解体された次元に配置されることを要請された。そして、一度も展示されることがないだろう。

SOBO / Asyl

SOBO Galleryはアーカイブとかないんだな。なるほど。

ucnvさん企画の展覧会? というべきなのか、でないとするとなんと呼ぶべきなのかわからない展示、『Vacant Room』を観に行った。行く途中で知らない参加作家を検索してみたんだけど、いまいちそれらしい情報がないなと思いながら向かった。

展示内容についてもどう触れたものか迷うけど、タイトルの通りVacantなギャラリースペースに置かれたハンドアウトに従ってスマートフォンの特設サイトにアクセスすると、「参加作家の作品が搬入され、展示され、搬出されるまえに収められたギャラリースペース(のようにみえたけど実際には展示されていないのかもしれない)の全天球カメラ画像」を、ジャイロセンサーに連動したビューアで空間を覗くように眺めることができる。ジャイロセンサーの精度やビューアの不安定な挙動により画像はつねに不安定に揺れるし、そもそも見られるのは拡大もできず全天球カメラのスティッチの都合で一部が不自然に歪んだ画像だ。純粋にコンピューターの中のバーチャルギャラリーとして見ればそうでもないかもしれないけど、実際の場で展示としてこれを見ると、なんだか黙ってしまうような不全感があった。もちろんそれは企てられたもので、なにもない会場に唯一書かれた言葉は「Please Do Not Touch This Artwork」。すでに何重にも可能性が奪われたその行為をだめ押しのように禁止するその文言を笑おうと思えば笑えたはずなんだけど。

ucnvさんと水野勝仁さんのギャラリートークもあると聞いていたんだけど、それも会場には会場には当事者は登場せず、ハングアウトが会場に流されるスタイルだった。トークでは本展示の背景(空間、写真、地図、テクスチャ、googleMap、インターネット以後とその反映としての芸術表現)が議論されていたんだけど、ucnvさんには問題意識というか、ある種のいらだちというか、なにか根本的な部分での疑いがあるのだろうと感じられた。次の作品や展示も見たい。