ケーシー・リース/ベン・フライ『Processingをはじめよう 第2版』を読んだ

O’Reilly Japan - Processingをはじめよう 第2版


訳者の船田さんにご恵投いただいていた『Processingをはじめよう』の第2版を読んだ。第1版から5年ごしの改版となった第2版は記述やサンプルが最新版のProcessing 3.Xに正式対応していて、データビジュアライズのレッスンになっている(Getting started with Visualizing Data的な。ここはベンフライが書いてるんだろう的な)追加章も収録されてる。

読んでちょっとびっくりしたのは、第1版で特徴的だった手書きイラスト調の図版が全て普通のイラレで描いた図版に差し替わっていたこと。あれ好きだったのに評判いまいちだったのかな。それとも版が変わったから全体的になんかしら変えたいみたいな意向なのだろうか。ジャケットを外した中表紙とか帯の表4などに使われなくなったイラストが使われているあたりに名残惜しさが感じられる。

Processingいつのまにか便利げな命令が増えているので(createShapeとかpushStyle/popStyleとか)そのへんどうなのかなと思ったけど入門には不要ということか触れてなかった。ただ追加章の「Data(データビジュアライズの章)」ではloadTableloadJSONObjectが実践的に触れられていてなるほどと思った。

授業で学生がやりたいことを実現する方法を伝えるときに、IntList/IntDictあたりはむしろ配列より初心者フレンドリーな面もあるなと思っていて、配列といっしょに解説されてたりリファレンスに収録されてたりするといいなと思った。あと現場で意外と使う命令としてはblendModeがあって、メディアアートっぽい画面を描きたい! っていう学生が画面を加算合成にするために使う。

あと、先に出てた『Arduinoを始めよう 第3版』の販促品としてArduinoクイックリファレンス下敷きをオライリージャパンが作っていてるんだけど、やっぱこれのProcessing版ほしいなあ。オライリーさん作ってくれないのかしら。

前も書いたけどいまプログラムの授業してて思うのは、プログラムについて授業で解説したりテキスト配ったりしても結局学生はググって見つけた情報のほうを見てしまうというのがあるんだけど(もちろん講師側がより信用されるべき解説やテキストを出せていない面もあって、そこは改善しないといけない)、でももしかしたら下敷きならGoogleに勝てるんじゃないかなという淡い期待がある。

まずは自分で作れってことかな。Arduino下敷きももともとは船田さんたちが作ってたわけだし。


Hartmut Bohnacker / Benedikt Gross / Julia Laub『Generative Design ―Processingで切り拓く、デザインの新たな地平』を読んだ

Generative Design ―Processingで切り拓く、デザインの新たな地平
Hartmut Bohnacker Benedikt Gross Julia Laub
ビー・エヌ・エヌ新社 (2016-02-25)
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そろそろ新学期も始まるので、授業の参考にと目を通した。もうなんというか、偉業としかいいようがないな。強いて言うと、重いので授業に持っていって学生に見せたりするのが困難。

おもしろかったのが、「誤解を恐れずに言うと、この本のサンプルはプログラムを学ぶつもりがなくても活用することができます」みたいなことが明言されていて、つまりサンプルを実行させて操作したり、すこしパラメータやデータを変えてみるだけで十分すぎるほどのジェネラティブアートが生成できるので、ポスターグラフィックの素材くらいは作れるよという意味なんだろうけど、実際どのサンプルもそういうレベルなのがすごい。


ベン・フライ ケーシー・リース『Processing:ビジュアルデザイナーとアーティストのためのプログラミング入門』を読んだ

Processing:ビジュアルデザイナーとアーティストのためのプログラミング入門
ベン・フライ ケイシー・リース
ビー・エヌ・エヌ新社 (2015-09-20)
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ようやく目を通した。まあもうこれでいいよね(高いけど)。
インタビューもふつうこういう本に期待されるよりもはるかに深く「プログラミングによるアートとは」というテーマに迫るべく新旧の作家が選ばれていてびっくりした。


日本語版の序文でProcessingの誕生と日本での紹介や関わりについて触れられていて(2001年にムサビで行われたプログラミングワークショップで使われたのがProcessingの原型だとか)、そういえば僕がProcessingを知ったころの情報あるかなと思って探してみた。たぶん最初に知ったのは安藤日記の記事だったような気がするんだけど、それにあたるのは見つからなかった。たぶん2003年くらいだと思う。
せっかくなので調べて見つかったものを残しておく。

https://web.archive.org/web/20011121113650/http://www.proce55ing.net/index.html 
WebArchiveにはサイト(当時はPROCE55INGだった)は2001年11月からある

http://www.kanshin.com/keyword/141504
Takachin君が2002年7月に関心空間で紹介してた

http://d.hatena.ne.jp/dotimpact/20040105#p2
2004年1月の僕の日記。

来年度2年生の授業でなんの言語を教えようか、というのでイトー先生と相談。Proce55ingかも、という話。
アルファ版を触ってみた。エディタとか開発環境もいい感じ。

https://web.archive.org/web/20040807211537/http://processing.dotimpac.to/
2004年前期の授業でProcessingを教えることにして、テキストをWikiで公開。

http://web.archive.org/web/20041126020702/http://www.processing.jp/
ありし日のProcessing.jp。2004〜2009。

http://www.ntticc.or.jp/Archive/2004/reactivecreative/index_j.html
2004年7月「ICC NEWSCHOOL 9 リアクティヴ/クリエイティヴ」でProcessingワークショップやトークがあった。

https://web.archive.org/web/20040820062026/http://www.vas-animatum.net/blog/archives/cat_proce55ing.php
深津さんは2004年8月くらいから紹介してた

http://web.archive.org/web/20050516083045/http://collisions.dotimpac.to/event/ProcessingDays.html
2005年のTDC賞(受賞は2004年かな?)でProcessingが受賞し、4月のTDC DAYにベン・フライ、ケーシー・リースが来日。斎藤達也さんが企画したパーティがあった。

http://web.archive.org/web/20060406172329/http://www.pingmag.jp/J/2006/03/31/processing-maths-to-art-in-one-simple-step/
旧PingmagでTakachin君がProcessingを紹介した記事。これをBNN編集の村田さん(この日本語版Processing本も編集している)が読んでProcessingを知り、Takachin君にコンタクトしさらに僕が紹介されて、BNNのProcessing本の企画が始まる。

Built with Processing —デザイン/アートのためのプログラミング入門
前川 峻志 田中 孝太郎
ビー・エヌ・エヌ新社
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BWP発売が2007年3月。

http://www.processing.jp/
現在のProcessing.jp。
(Takachin君がドメイン失効後スクワッティングされたままだそうです)


Processing 3.0a9

Release Processing 3.0a9 · processing/processing

そういえばProcessing 3.0の新しいバージョン出てたなと思ってダウンロードしてみたら、全バージョンからいきなり変わったPDEのUIリファインがだいぶ進んでいた。前回はえーこんななの! という感じだったけどだいぶましに(というか普通に)なった。デバッガモードもちょっと手が入っていた。

プログラムをデバッガでステップ実行したり変数の内容を確認したりしながらプログラムを追うのはプログラムがしていることを理解するのにすごく役に立つと思うので授業に組み入れたいなと思いつつ、Processingのデバッガモードの今の状態だと混乱を招くのでまだできてない。もうちょっと操作性が上がったりフレーム描画のステップ実行が観られるようになったり(これはむずかしいのかな…)するといいな。


『Processing アニメーションプログラミング入門』(技術評論社 7/15発売)を書きました

■なんどか版を変えつつご愛顧いただいているtakachin君との共著『Built with Processing』(BNN新社)につづいて、こんどは技術評論社からProcessingの本を出させていただくことになりました。今回も「プログラミングはしらない、むしろ苦手、でもプログラムでできる表現は興味あるし、むしろやりたい」といったかたに向けた入門書となっています。7月15日(あたり)発売です。



Processingの入門書というどうにも狭いジャンルで同じ著者がなんさつも本を出すのにはわりと抵抗感があったのですが、編集さんからのすすめもあり、BwPではできなかったことをふくめ、スタンスや打ち出しを変えた別のかたちの入門書にできないかなというのが個人的なチャレンジでした。具体的には、つぎのような方針を立てました。

  • CD-ROMにサンプルプログラムを付属し、未完成のひな形プログラムを読者が修正・追加してサンプルを完成させながらプログラムを学んでいくレッスン形式の構成にする(これは編集さんのオファー)
  • 本の最後の段階で、あるていどの規模からなる完結した(「作品」と呼べるくらいの)プログラム作品が完成する
  • 各ステップでのサンプルプログラムは、最終的にできあがるプログラム作品の途中段階としてそれぞれで完結したプログラムにする
  • プログラムの説明をするためだけの便宜的な章やサンプルプログラムを〔極力)用意せず、すべてのサンプルや解説を最終的なプログラム作品の部分として機能するものとして構成する
  • オブジェクト指向を実践的に盛り込んだ内容にする
  • 個性的なイラストレーターを起用して、本文図版やサンプルプログラムの素材をたくさん用意して楽しい紙面にする

みたいな感じです。

ゲームプログラム本などではサンプルのゲーム作品をひな形サンプルから完成させていくような内容の入門書がよくありますけども、だいたいは序盤でプログラムの座学をへて、(それとは分離された)実践編にうつる感じの構成のものが多いみたいでした(ちがうのもあったらすいません。教えてください)。そうじゃなくて、「ゼロからプログラムを学びつつサンプルを打ち込んでいると、いつのまにか作品が完成する」みたいな本ができないかなーというのが考えていたところでした。いやそれはさすがにムリなんですけども、ひとつのパターンとしてゼロからはじめてあるていどの規模のプログラム作品を完成させるプロセスが疑似体験できるような内容にはできたかなと思っています。

で、どんな感じのサンプルを作る本かというと、こんな感じです。


ご覧いただいて明らかなとおりで、今回はサンプルプログラムのキャラクターデザインや本文図版制作などを土壁綾さんに全面的にご協力いただきました。 土壁さんの不思議ビビッドイラストがサンプルや本文に満載なのでこれだけでも新鮮で楽しい本になっております。内容的にもBwPではあまり盛り込めなかった図解を多くしてとっつきやすくしたつもりです。

冒頭の方針を満たすステップの構成とサンプルの内容のすり合わせがかなり大変で、サンプルを修正するとその後のすべてのサンプルに影響するあたりが地獄だったりして(震災の影響も多少あり)、当初去年の夏に出すはずが一年遅れてしまいましたがようやく刊行にたどりつきました。書店でぜひ手にとってみてください!

あと今回実験的にFacebookページを設置してみたので情報共有や質問などにお使いくださいませ(本内の誤記や不具合がもしあったらこちらにお知らせください)。


『Built with Processing [改訂版]』は2008年3月31日発売予定です

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■最後まで仕様が決まらなくて告知が遅くなりましたが、長らく品切れ中だった「Built with Processing デザイン/アートのためのプログラミング入門」を加筆修正した第2版「Built with Processing [改訂版] デザイン/アートのためのプログラミング入門 が今月末あたりに発売となります。装丁も初版を踏襲しつつがらっとイメージを変えたカバーになりました(まあこのカバーが決まるに至るのに紆余曲折あったのですが、それはまたそのうちに)。

しかし丸1年で改訂版ってどうなのよという話があるように思うのですが、諸処の事情で増刷が難しいため(というかぶっちゃけ初版の仕様が凝りすぎてて印刷代がかさむのですな。はからずも初版限定特殊装丁になってしまいました)、どうせなら新バージョンのフォローや訂正や新章も盛り込んだ新仕様の本にしましょうというお話になったのでした。本文部分は実際のところそれほど変更されてはいませんが、「Extra Chapter」としてProcessing関連の最新の話題や国内での状況、そしてツインドラム+映像のパフォーマンスユニットd.v.dのインタビューが追加されております。

  • Extra chapter
    • section01 Processing.jp短信
    • section02 日本の教育現場とProcessing
    • section03 d.v.dインタビュー

d.v.dさんは二人のドラマーの演奏に同期した映像システムで、二人のドラマーがドラムをコントローラにしてゲームをプレイする(!)といったライブパフォーマンスで話題のユニットですね。ご存知ない方はこちらの動画を。

この映像システムにProcessingが使われていまして(d.v.dのDVD「01 > 01 (01 Less Than 01)」の映像やライブスクリーンなどでも、ときどきProcessingのエディタ画面が表示されたりすることがあります)、インタビューではそのライブセットの仕組みやProcessingの使いかたなどを突っ込んでいろいろお聞きしました。

書店で見かけたらぜひ手に取ってみてくださいませ。


「Built with Processing」誤記訂正のお知らせ

■「Built with Processing」のp115〜177にかけての三角関数命令の解説において、sin/cosとX/Y座標を誤ったまま解説していました。ご迷惑をおかけしたことをお詫びし、訂正いたします。上記出版社サイトの正誤表をご利用ください。


「Built with Processing @ SuperDeluxe」開催しました

processingnightheld.jpg

■5/11(金)にProcessingユーザのためのイベント「Built with Processing @ SuperDeluxe」を開催しました。はたしてどのくらい人が集まるものかと思っていましたがフタをあけてみればものすごい人数のみなさまにご来場いただき、ひとまず多くのかたがたにProcessingの作品や活動を紹介するという目的は達成できたのではないかと。しかしそれにしても、400人も集まるというのはいったいどういう事態なんでしょうかね! スーパーデラックスのスタッフさんによれば、今年いちばんくらいの動員になったそうです。長い時間すし詰め&お立ち見になってしまったみなさまにはご迷惑おかけしました。

内容についてはすでにいくつもレポートが上がって居ますけど、まとめるとこんな感じでしょうか。

workセッション

プログラムの前半では、発表者のみなさまにProcessingを使ってプロトタイプから大きな作品やクライアントワークへと発展させるプロセスを紹介する発表をお願いしました。じつは「最終的にprocessing使ってない」という内容も多かったんですけど、最終的な成果物が別言語で組まれるにしてもスケッチやプロトタイプの段階でのみでもprocessingがうまく使えるケースもあるよ、ということが紹介できるといいなと思いました。

なおTomさんJodyさんの発表での同時通訳にはLess rainのトレメル志保さんにお願いしました。ものすごく急にお願いしたにもかかわらず快諾していただけて助かりました。 – http://www.lessrain.co.jp/

スペシャルライブ

翌日のアップルストア銀座でのイベントを控えて、IAMAS DSPコースのメンバーが上京されるのをききつけ、急遽ぜひともライブを! とお願いしました。

  • 堀さん
    • マイクで入力した声を変容させていくライブ…でしたが当日は機材のトラブルで中断。残念でした。
    • http://dsp.iamas.ac.jp/?p=193
  • 赤松さん
    • もちろんMax/Mspによるライブパフォーマンス。ライブセットもクラブなみに充実しているSuperDeluxeなのでぜひともライブは実現したかったんですけども、いい感じでぎゅんぎゅん言わせてました。
    • http://dsp.iamas.ac.jp/?p=19
    • http://max.iamas.ac.jp/2061/

Processingでライブといえばd.v.dさんのパフォーマンスが非常に興味深いですよ。今回のイベントではスケジュールなど折り合わずお願いできなかったのですけども、次回があるなら是非ライブをお願いしたいと思っています。

studyセッション

後半は前半よりもより実験的な作品活動や、教育の場でのprocessingにスポットを当てるセッションとして編成しました。イベントの時間がかなりおしていたので、バタバタしてしまったのですが。

持ち込みプレゼン

23時を過ぎてからになってしまった持ち込みプレゼンですが、結構な人が残って参加してくださったのがうれしかったです。

  • 桜井さん
    • 時間軸を持ったペイントツール(といっていいかな?)の紹介。ウインドウシステムやファイルsave/loadまでProcessingで作り込んでてすごかった
  • 福地さん
    • ふくちさんは会場で持ち込み用のネタを仕込んでました。さすがだ。内容はOSCによるProcessingとのアプリケーション通信についてでした。
    • http://megaui.net/fukuchi/

スタッフ&入場者のみなさまに感謝!

■大盛況のうちに終わり(週末だったからか長丁場を最後まで聞いてくださった方も多かったです)、イベント主催者としては嬉しい限りです。発表者&入場者のみなさま、スーパーデラックスのスタッフのみなさま(特にさまざまな面で主催者以上に尽力してくださった筒井さん)、もろもろ協力いただいたJ美関係のみなさま、BNN村田さま、そのほかのみなさま、それから前川くん、ありがとうございましたー!!! 機会があればまたやりたいです。


5/11(金)にProcessingイベント「Built with Processing @ SuperDeluxe」を開催します

processingnight.jpg

■えーと、また宣伝だな…

Built with Processing」、おかげさまで好評なようです。ありがとうございます。で、せっかく本も出たことなので日本のProcessingユーザを盛り上げるイベントがあるといいなあと思いまして、イベントも企画しました! 以下!


「Built with Processing @ SuperDeluxe」
http://super-deluxe.com/2007/5/11/built-with-processing/

■せっかくProcessingでやるならということで、音も出せてドリンクも飲める六本木SuperDeluxeにて開催することにしました。出演者も各方面にお願いした結果豪華&面白いことやってる方々がそろいました。特筆すると、Tomさんの所属するMovingBrandsは、先日公開されたKEF Muonの発表イベントのインスタレーションを手がけているので、その辺の話が聞けそうです(toxi氏とのビデオチャットも予定!)。JodyさんからはResponsiveTypeや最新の作品の話が聞けるかなと。あと個人的にはG__orzさんのDSでProcessingを制御する(!)VJや、林さんのtwitter to tex/tspのプレゼンライブ(予定)が楽しみ。

また最後のほうでProcessingスケッチの持ち込みプレゼンコーナーにして、面白いものを作ってる方は持ってきてくだされば発表できる時間をつくろうと思っております(mixiのprocessingコミュニティイベントトピでエントリーしてもらう予定でっす)。

入場料をいただく形になってしまいますけども、週末ですし1ドリンク(+特製ステッカーセット)つきですので、パーティ気分できていただけるとうれしいです。


「Built with Processing」は3月28日ごろ発売です

builtwithprocessingcommingsoon.png

先日お知らせした「Built with Processing」の見本刷りが届きましたので続報です。書店に入荷するのは今月の27〜28日ごろになります。amazonではまだ扱われていませんが、発売されてからになるだろうとのことです。

以下ちょっとだけプレビュー。本屋で見かけたら手にとってみていただけるとうれしいです。

Built with Processing」内容プレビュー

表紙

■デザインを手がけていただいている森大志郎さんのこだわりで薄く透けるコート紙に箔押し(!)という、あまりプログラミングの本にみられない豪華な装丁になっています。

本のサイズとしては、「Flash OOP」あたりをイメージしていただけるとよいかと(中身のボリュームなどはあまり似てません)。

Chapter 1 Introduction to Processing

■Processingの概要、プログラミングについてのイントロダクション的な内容です。前川さんと田中が担当しました。

Chapter 2 Basic Programming

■田中が担当しました。Processingのインストールから、図形描画命令、色の扱い、変数、ループ、座標変換、条件分岐、画像や文字の扱いなどの初歩的なProcessingプログラミングを扱う章です。

きょうび「画面に線を描いてみよう」みたいなとこから始まるプログラミング入門書も少ないんではないでしょうか。Processingでは関数をまったく使わずにプログラムを書くと「Basic Mode」と呼ばれるスタイルで解釈され、まさしくBASIC的に使うことができるので、ひとまずこのモードで静止画を描くことを目的にプログラミングの初歩を解説しています。

また、Processingには標準ライブラリで描いたグラフィックをPDFファイルに出力する機能がサポートされるため、これを使ってポスターを作るレッスンをブレイクとして用意しました。

Chapter 3 Advanced Programming

■同じく田中が担当しました。「Continuous Mode」と呼ばれるJavaサブセット的な構造化プログラミングによって動きやマウス、キーボードなどの入力をふくむプログラミングについて学びます。フレーム描画、加速、減速、円運動、衝突判定、ばねの動き、引力といった動きのプログラミングの初歩について解説しています。

また、動きと反応のプログラミングとは別に「インタラクション」のセクションをもうけたのは個人的なこだわりですが、「つかんで動かす」「追いかける」「力をためる」「リモート・コントロール」という最も基本的な(と僕が考えた)インタラクションについて実例サンプルを収録しました。

また最後のレッスンにて標準のビデオライブラリを使ってカメラデバイスの映像を加工するプログラムの方法についても触れました。

Chapter 4 Processing Work

■前川さんが担当しています。前川さん自身が卒業制作でつくったソフトウェア作品「千篇書道」/インスタレーション「Particle Typography + Mail」について、どのような考えで作品を制作したか、その過程でどのようなプロトタイプをProcessingで試作したかをまとめています。

Chapter 5 Community

■前川さんが担当しています。Processingを開発しているコミュニティとその中心人物について解説しています。とくに「Processingの10人のヒーローたち」というセクションでは、Ben Fry, Casey Reas, Amit Pitaruらのプロフィールと代表作品を写真つきでまとめてあり、読み応えがあります。

Appendix

■日本語版のないProcessingを使う上で必要と思われる情報を最低限まとめました。エラー一覧や現時点での公開ライブラリ紹介、またWindows版では挫折する人も多いビデオライブラリの環境整備の方法などの情報を参照できるようにしてあります。