iOSのブラウザでは外部キーボードのカーソルのキー入力イベントが出ない

菅さんがiOSデバイスでscrapboxがうまく使えないというツイートをしていて、自分はそんなに困ってないけどなとやりとりしていたら、菅さんはiPadに外部キーボードをつなげてscrapboxを使おうとしていて、カーソルキーを使った編集作業ができないので実質使えないのだそう。手元でiPhoneにbluetoothキーボードをつないで試してみたらたしかにそうだった。

ネイティブアプリではカーソルキーが使えるのでどういうことなのかなと調べてみたら、どうやらiOSのブラウザでは(JavaScriptCoreでは?)外部キーボードのカーソルキー操作時のキーイベントが出ず、カーソルキーを使った操作の実装が不可能みたい。

Official answer from Apple:

Thank you for contacting Apple Developer Technical Support (DTS). Our engineers have reviewed your request and have concluded that there is no supported way to achieve the desired functionality given the currently shipping system configurations.

ぜんぜん知らなかった。カーソルキーはページスクロールにも関わるからタッチとの齟齬を考慮して殺してあるのかな。ちなみにAndroidは問題ないようだった。


大林宣彦『この空の花 長岡花火物語』を観た


早稲田松竹の新春上映で『この世界の片隅に』と二本立てでかかっていたので、未見だった『この空の花』を観に行った。評判は聞いてたけどたしか度肝を抜かれた。戦争、震災の熾烈さ、人間賛歌、そして人間による表現そのものへの賛歌。そのすべてをあまさず観客に手渡すために映画に許されるゲインを遙かに超えるセンチメンタリズムを入力された結果バグってる映画という感じだった。観客もバッファオーバーフローでハッキングされるんだと思う。

テンションが高まった結果、ここで帰るわけには行くまいと『この世界の片隅に』も続けて観ることになった。


大久明子『勝手にふるえてろ』を観た

映画『勝手にふるえてろ』公式サイト


今年の一本目からいい映画観れてよかった。ふつうなら間違いなく類型的なキャラクター造形になりそうな設定(10代の淡い初恋を引きずって妄想に逃げ込んでいる20代の地味な独身OL)を、とてつもない解像度の演技(とくに自意識の空回りを雄弁に伝える発声!)で痛々しくも愛らしい、まるで生身の人物のように演じてみせた松浦茉優はどれだけ賞賛しても足りない。妄想と現実が区別なく描かれる演出も完璧。

そういえば綿矢りさの原作をかなり前にiOSの単体電子書籍アプリで(モリサワのMCBOOK採用のアプリだったので研究用に)買ったけど未読だった。もう起動しない可能性が極めて高いけど動いたら読もう…


平松るい『かど松 2018 特集 いぬ』を読んだ

年賀雑誌かど松2018 特集いぬ | かど松屋さん


判型で意表をつくやつはやってるな

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判型が変わった第4号。ひらまつさんのデザイン&発注スキル向上によるものか異種の用紙をまぜこんだ製本になってたり挟み込みの別冊まんががついてたりとジンっぽさが増している(あと紙質がグラビア誌っぽいからかいままでになく雑誌を読んでる気分になった)いっぽうで(あの唐突な)人物取材/インタビュー記事がなかったのは残念に思った。連載陣では細馬さんのぼんやりエッセイが優勝。

これまでのかど松レビュー


ベスト今年観た映画2017

まあいいかと思ってたんだけど、クロカワさんに聞かれたのでまとめておく。

とかかな。


過去の


今年観た映画そのほか



2017年のブログ記事

今年は220エントリくらい更新したみたい。
リストアップしておくとすればこのへんかなー。


各月のエントリまとめ


過去の


ジョン・キャメロン・ミッチェル『パーティで女の子に話しかけるには』を観た

映画『パーティで女の子に話しかけるには』公式サイト


空いた時間で予備知識なしに飛び込んだ映画だったので、想像してなかったものをみせてもらえてうれしい驚きだった。これはいわゆる、今しか撮れないエル・ファニングを結晶化した純粋な意味でのアイドル映画。この手の映画としてのポイントを押さえつつ(女優に変な格好や突飛な振る舞いをさせるとか、派手な化粧で歌を歌わせるとか)イタさがあんまなくほどほどにオシャレなので老体に深刻なダメージがこなくてよかった。


ブラーバJetを買った

床拭きロボット ブラーバ ジェット | アイロボット公式サイト


クロカワさんに借りてたブラーバは、買い取る話もあったんだけど結局お返しすることになり、さりとて部屋の掃除機がけをサボる癖はついてしまったので、せっかくなので借りて使っていたの(300シリーズ)とは別のモデル「ブラーバJet」を買うことにした。

ブラーバJetは300シリーズより一回り小さくて、バッテリーが脱着式の小さいやつで、ぞうきん部が使い捨て式で、水拭き時に本体から水を噴射するというやつ。両方使っての感想としては、Jetのほうがやっぱり後発のモデルなぶんよくできてるなと思った。本体が小型で、あとぞうきん部の面積が減ってるからというのもありそうだけど、小回りと機動性が高くて、テーブルや椅子の脚の周りもくまなく拭きまわってくれる。NorthStarシステム(300シリーズはNorthStartというビーコンを部屋に置くことで部屋の形と移動をトラッキングできる)がない分、そこさっきも拭いてなかった? という動作をするのが目立つ気もするけど、心配だった連続稼働時間も(少なくとも現時点では)問題なくて、3つくらいの部屋を連続で掃除させてもバッテリーが切れることはない。逆にジェット噴射する水のタンク容量が心許ない気がする。

あとは使い捨てパッド式なことによるランニングコストが許容できるかどうかかな。パッドは10枚1500円とかなので、さすがに毎日使うのはちょっとなーという気分になる。非純正だけど洗って再利用できる互換クロスも売ってるのでそれも使ってみたい。


スティーブン・レビー『ハッカーズ』を読んだ

ハッカーズ
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読んだことなかったんだけど、絶版になってないのを知ったので買って読んだ。

6刷から書体が細い

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評判通りたいへんおもしろかった。オリジナルコンピュータハッカーの誕生譚、ハッカーが自分たちにとっての自由——自分が占有できるコンピュータ!——を手に入れるために広げた「ホームブリューコンピュータ」というムーブメントとそこから立ち上がったパーソナルコンピュータの創世記でありつつ、コンピュータゲームビジネス勃興記の狂瀾を生々しく記録した本でもある。第三部のシエラオンライン社をめぐるドキュメントは、いわゆる「ヤングファミリー興亡史もの」の色合いが濃くてぐっときた。それにしても、「シエラオンライン」ってゲーム会社の名前は昔からパソコン雑誌で聞き覚えがあったけど、その「シエラ」がこの今文章書いてるコンピュータのOSの名前と同じくシエラネバダ山脈に由来していたのにとんと気づいてなかった。

あとこの本の記述だとハッカーが性向として持つ脱社会性とヒッピーカルチャーは近接する部分はありつつもわりと明確に線を引いているのが興味深いなと思った。