千野帽子『なぜ人は物語を求めるか』を読んだ

筑摩書房 人はなぜ物語を求めるのか / 千野 帽子 著


帰省の行き帰りで読んだやつ。人にとって物語とはなんなのか、というか「人にとって物語とはなんなのか」という問いかたがすでに物語を要求しているよなと書いてみて思ったけど、人や人同士がコミュニケートするためのトークンとしてどれだけ物語が使われ、その物語がいかに無意識下に人を制約しているかを優しい語り口で教えてくれるいい本で、「優しい語り口で世界の見方をドラスティックに変えてくれる」という僕のなかでの「いい新書」の定義に合致してうれしかった。

この本では人は「物語を作る動物」だとされていたけど、いまの僕には『第四の革命』での「情報を食べて意味(セマンティクス)を紡ぐ情報有機体(Inforg)」のパラフレーズに感じられた、次は(『人はなぜ物語を求めるのか』でも何度も引用されている)マリー=ロール ライアン『可能世界・人工知能・物語理論』を読んでみたい。