佐藤雅彦/菅俊一/高橋秀明『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』を読んだ

『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』 — 佐藤 雅彦 作 菅 俊一 作 高橋 秀明 画 — マガジンハウスの本


行動経済学の知見のおもしろさを伝えるのに「トンチの利いた痛快まんが」というフォーマットを使うという「ザ・取り合わせの妙」という本。こないだTRANSBOOKSの打ち上げ飲み会の席で菅さんとエクリの、っていうかここでは学習まんが アフォーダンスの大林さんがいて話をする機会があり、『ヘンテコノミクス』とか『学習まんが アフォーダンス』みたいに、安易な企画や単なるパロディではなく、難しいことがらを漫画というメディアの特性をフル活用して伝えるという、新しい「学習まんが」というものが他にも生まれうるんじゃないかという話がちょっとできてうれしかったんだけど、その意味でも『ヘンテコノミクス』はいい本でこういう本がもっとあったらしいなーと思う。

ただちょっと、これは作画の高橋秀明さんが漫画家ではないからという事情が大きいせいもあるだろうけど、『ヘンテコノミクス』のまんがはちょっとまんが自体としての魅力には欠けている部分があって(いい感じの話もあって、代表制ヒューリスティックを説明する『「         」の巻』とかは人を食った内容とトーンがマッチしてた気がする)、別のまんが家が描いてたらどうなってたのかなーと感じなくもなかった。

でいうと、まんがとはあまり接点のない分野の世界をまんがを使って身近なものとして伝えるというコンセプトも、たまたまだろうけど判型も似ている高野文子『ドミトリーともきんす』と比べて考えてみるとおもしろいかもと思った。