シネマ沖縄『沖縄730 道の記録』を観た

科学映画ディガーのさわむら氏が最新科学映画リコメンドをツイートしていたのでさっそく観た。

さわむら氏はもともと自らの60〜70年代の日本映画とりわけ特撮映画の嗜好を分析するなかで、愛着のコアであるドメスティックにチューンされた進歩主義的世界観をよりダイレクトに味わうものとして当時さかんに制作された啓蒙科学映画、工業記録映画にたどり着いたというタイプの人物であり、氏の推す科学映画はその本質において特撮映画であると言える。『沖縄730 道の記録』はまさにそういう映画で、BGMはぜんぶ巨災対のテーマに変えてもいい。

われわれの日常を支えるある巨大なシステム(右側通行)が、まったく別の巨大なシステム(左側通行)に、ある日を境に完全に切り替わる。その大ボラのような実話を実現した「見えないもう一つの巨大なシステム」が、たまさか記録されているような映画。われわれ(とくに日本人の!)日常性から延長されたような完全なディテールを持ちながら、現実とはまったく接続されていない超現実的な感覚はちょうどいっしょに観たAmazonオリジナルドラマ『高い城の男』に匹敵するものだった。まだ観てない人はぜひ観てほしい。観たあとだと『高い城の男』の日本太平洋合衆国サンフランシスコが右側通行なのが気になるはず。