かえる目『切符』

切符
切符
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かえる目
compare notes (2016-12-04)
売り上げランキング: 11,440

先日のかえるさんワンマンショーで先行購入(1日だけだが)したかえる目『切符』を聴いてる。素晴らしいのはあたりまえなのだが、例によって伝えにくいよさでもある。まずはアルバム収録曲名を見ていただこう。

  1. ラーメン日和
  2. ドローン音頭
  3. オリンピック
  4. 隣人
  5. くまとジャケット
  6. 手鞠歌
  7. よしおくん
  8. Without You
  9. 異常気象
  10. 老スター
  11. 城はキャッスル
  12. 三人姉妹
  13. 希望の火
  14. 終点まで一駅

『ドローン音頭』気になるでしょ? 「ドローン」という言葉に日本人ならだれでもなぜか刺激される「和ごころ」を音頭としてとらえた名曲でぜひ聴いてほしいわけだが、じゃあ聴こうとCDをプレイするとまず聴こえてくるのは1曲めの『ラーメン日和』で、これがまたとんでもない名曲で、『ドローン音頭』にたどりつく前に泣いてしまうわけ。

『ラーメン日和』がいいのは、歌がうたわれるとき、まさにそのとき、ラーメンがすすられ、打ち明け話がはじまり、そしてラーメンがのびていくように感じられることだと思う。「ラーメンがのびてく」という、進行形の美しさ。「歌が走り出す」という比喩があるが、「歌のラーメンが伸びていく」のがこの歌だと言えるだろう。

もう一曲あげるなら『手鞠歌』かな。先日のライブで弾き語りバージョンも聞けたこの曲は、いわゆる「あんたがたどこさ」をルンバ調(でいいのかな?)でカバーしてるわけだけど、この不穏さはなんなの! 「あの歌は変なんですよ、会話してるはずなんだけど、途中で片方が突然ソロで歌い始めるの」とライブのときにかえるさんが話していたけど、その突然事に及ぶ感じ、そしてそれが繰り返す感じ。かえるさんが低速録音したボーカルのピッチを上げた『帰って来たヨッパライ』方式で収録されているのもふくめ、なんというか、昭和の犯罪の匂いがする。こんな音楽はほかで聴けない感じがとてもする。