ジョシュア・オッペンハイマーほか『アクト・オブ・キリング』を観た


劇場で見そこねてたやつ。

まずこういう題材の映画の制作をやり切って公開した監督以下制作陣が素朴にすごいと思うし、撮影、公開を許した非撮影者もすごい。自身の大量殺戮を英雄行為と信じる実行者にその様子を再現する映画の制作を持ちかけるというのはまあ説得できそうな気もしなくもないけど(ロジックとしてはという話で実際に1000人殺したと言っているやくざにそんな提案自分には絶対できない)、それがいつのまにかその実行者に当時自分が行った拷問や殺害を被害者の立場で演じさせている。ここからラストまでのシークエンスは本当にとてつもなく貴重な映像だけど、そもそもそんな状況を実行者に促せるものなのだろうか。

拷問や殺害のシーンを通じて感じた恐怖について当時自分が手にかけた被害者もこうした恐怖を味わったのだろうかと語る実行者に「これは映画にすぎない(当人の苦しみは比べものにならない)」と返す監督の声(だと思う)。この言葉が「アクト・オブ・キリング」という映画の鑑賞者である自分にそのままはね返ってきた。